ひとりごと

誰にも届かず足元に落ちていく気持ちを拾い上げて言葉にする場所

空に住む

ずっと前に、広告で見て気になってた映画「空に住む」を観た。

気になっていた当時、それはそれはもう人生のどん底で、毎日死んだように生きてた。

自ら命を捨てたくなるような、そんな感じよりも、今すぐ消えてなくなって、これまで関わってきた人たちから私の記憶が全部消えればいいと思ってた。

当時観なくてよかったと思うくらいに、主人公の気持ちが痛いくらい想像できてしまって、とても苦しい気持ちになった。

流す涙もないくらい心が枯れて、

ひたすら虚無の中にいたくて、

人との関わりが億劫に感じて、

他人を信じられなくて、

そういう気持ちがリアルに蘇ってきた。

普段あんまり映画とか観ないし、読解力もないから、あの映画が一体何を伝えたかったのかとか、そういうことはよくわからなかったけど、でも、あの時の気持ちは少なくとも「間違い」ではなかったよねって、何となく思い返してた。

 

映画の結末では、主人公がこれから先も生きていこうとする強さを感じたけど、そこだけは一緒じゃなかった。

今は当時より少し元気だけど、それって別にポジティブになれたわけではなくて、自分の人生を諦めるような、社会に馴染めない自分への絶望みたいな、そういう感じで、 正直もう人生にやり残してることはないから今すぐに息絶えてもなんの後悔もない。

でも、両親には感謝してるから、私が生きることを望んでくれてる両親のために、少なくともまだ生きなくちゃなぁと思う。

 

こうやって、もうやり残したことはない、満足したっていうと、大抵の場合「もったいない」「まだまだこれからだよ」って言われる。

言ってることは理解できるけど、あまり共感できないというか、これから先何が起こるかもわからないのに、どうしてそれが「もったいない」ことだって思えるんだろう。

ポジティブな考え方をして、高い志を持って、目標に向かって努力して、なんとなく世の中ではそういう生き方が推奨されるんだろうなと思いながらも、私にはそんなことできないなと思う。

この先考えが変わるかもしれないけど、今は、静かにひとりで最期の日が来るのを待っていたい。

 

人間の寿命って長いなぁ…。